近視進行抑制
麹町駅徒歩2分、半蔵門駅徒歩3分、四ツ谷駅徒歩10分
初診・再診原則予約制 急患随時
近視進行抑制
当院では近視進行抑制に力を入れています。最新の知見に基づいた各種の近視進行抑制治療を組み合わせることにより、また適切な生活指導を行うことにより、効果を最大限に発揮させます。また、治療の効果を見るために、近視進行程度(屈折度や眼軸長)をグラフにして報告書を発行します。
近視とは眼に入る光線が網膜の手前で結像する状態です。
裸眼の場合、近くは見えますが、遠くは焦点が合わずぼやけて見えます。
正常な方の目の奥行きの長さ(眼軸長)は23~24ミリですが、近視の方は伸びていることが多いです。
大きく分けて遺伝要因と環境要因があります。
近視は遺伝要因と環境要因の両方でより進むと言われています。最近、近視のこどもが増えていますが、その原因としてパソコンやスマホなどを近くで見すぎることや、外で遊ばなくなったことなどが言われています。
近年、世界における近視患者は増加し続けています。日本も例外ではなく、2017年の東京都小中学校の近視調査では小学1年生で63%、中学生では95%にまで近視が増加していました。
また、近視の発症が早期であるほど、近視の程度が強い強度近視に発展していく可能性が強いことも報告されています。近視の程度が強いほど将来網膜剥離、緑内障、近視性黄斑症などの失明にもつながる眼疾患を伴う可能性が高いことも報告されています。以上より小児の早い時期から近視の進行を抑制し強度近視化を防ぐことにより失明につながりうる眼疾患を減少させることが重要と考えられています。
近視抑制は、外で太陽光を浴びて遊びことがとても良いといわれています。1日2時間の外遊びは大変有効で、すでに海外では1日2時間の外遊びを学校で導入することによって裸眼視力1.0未満の児童を減少させることに成功しています。
平日は、休み時間に外で遊び、休日も極力午前中に晴れた日や曇りの日に外で遊ぶことをこどもに勧めましょう。
就寝前に、特殊なカーブが施されたレンズを装着することで、寝ている間に角膜を正常な状態に整える近視矯正治療です。
オルソケラトロジーは、保険適応外の自費診療となります。個人差はありますが、日中にコンタクトレンズやメガネを使わず、裸眼で過ごすことができます。レーシックのように手術の必要性がなく、視力を矯正できるのが魅力です。
また、近年オルソケラトロジーの近視抑制効果が注目されています。今後は近視が進行しているお子様への更なる治療効果が期待されております。こどもの頃から始めるほど近視抑制効果が期待でき、近視矯正効果が出やすいとされています。そこで当院では十分に適応検査、説明を行ったうえで、小学生からオルソケラトロジーによる近視抑制治療を行っています。
近視進行抑制治療についての研究は現在世界中で盛んに行われています。その中でも低濃度アトロピン点眼は世界的にも使用されている治療となっています。低濃度アトロピン点眼は濃度が高いほど近視抑制効果も高いといわれていますが、濃度が高いほど調節麻痺効果が強くなり近くが見づらくなり、瞳孔も大きくなるためまぶしいという副作用が出ます。また、点眼をやめたときのリバウンドも大きいことが報告されています。
そこで当院では、まず受診していただき適切な検査をし、その結果で状態にあった濃度を選び治療していきます。低濃度アトロピン点眼もオルソケラトロジー同様保険適応外の自費診療となります。
※自費診療になります。
内訳は※診察・検査費用3,000円(税込)+目薬代(1ヶ月分)0.01% 3,300円(税込), 0.025% 4,000円(税込)となります。処方後、1ヶ月後に受診していただき、問題が無ければその後は3ヶ月毎の定期受診となります。
遠近両用の多焦点ソフトコンタクトレンズの中に近視進行抑制効果があることがわかってきました。現在のところ全種類に近視抑制効果があるかは分かっていませんが、現時点で効果が発表されており、かつ日本国内において使用できるものを当院では近視進行抑制治療として使用しています。コンタクトレンズは目に直接つけて使用するものですので、適切に使用すること、定期検査を必ずすることが重要です。
近視進行抑制眼鏡は、角膜に直接つけるコンタクトと違い、目に優しいことが特徴です。現在、世界中で様々な近視進行抑制眼鏡の研究がされていますが、日本で処方できるものは限られています。近視の状態、お子様の生活環境から適切な眼鏡をご提案いたします。
最近の近視に関する研究では、いくつかのサプリメントに近視進行予防効果が認められました。当院では近視進行抑制報告があるクロセチンとオメガ3を用いて近視の進行を抑制し、視力を定期的にチェックしてまいります。